特に次期経営幹部候補の育成に有効なのが、この「プロジェクト」という手法です。研修生を子会社トップ、独立型事業所長、あるいは社内プロジェクトのリーダーに任命し、「後がない環境」で事業のオーナーシップを握りながら、実践を通じて経営経験を蓄積していくというものです。この手法の特徴は以下の通りです。
- 経営理論の習得から事業計画の承認まで、基本的に4~6ヶ月で完了。経営実務を基盤としながら、単なる経験則だけに頼らない逞しい経営者の基盤育成を、短期間で行います。
- テーマは「事業拡大」・「新規事業開発」・「事業再建」など、経営の実践と同じものを採用し、単なる“研修”に留まるのではなく、実務上の課題解決を行うことに主眼を置きます。
- 事業部長等の当該領域管掌役員と密接に連携し、個人課題の“スポンサー”として関わっていただきます。研修生と役員が一体になることで実務上の実効性を担保し、経営会議等でのプレゼンテーションを経て計画・提案内容が承認されると、すぐに実行フェーズを開始できるような体制で臨むためです。
- 経営課題を解決するためには、「問題解決技法」「経営戦略」「マーケティング」「財務会計」「組織とリーダーシップ」など、様々な経営スキルの強化が必要になるでしょうから、それらは随時学習機会を設けます。
- 経営会議等で実行許可が出るまでは、分析と提案作成を中心に個別あるいはグループ単位で指導しながら進めますが、実行フェーズ開始とともに個人に対する「ビジネスコーチング」の手法に切り替えます。単に提案書を書いて発表しておしまいにするのではなく、経営課題の解決に向けた実行と成果創出、および研修生のビジネスリーダーとしての確実な成長を常に目標とします。
次期経営幹部としての成長は、実務上の成果を出すまでの上記プロセスにおいて、いかに悩み苦しみ、自らの能力の壁を何度も乗り越えたかどうかで決まってくるでしょう。経営者の育成は、そのような実践的で厳しい環境を与えることができるか否かにかかっています。グローバルアーク・コンサルティングは、厳しい試練をスピード感と確実性をもって乗り切ることのできるような、実践的プログラムと実行支援をご提供します。 運営のポイントは、以下の通りです。
- 次世代経営者育成として用いるなら、対象人数はできるだけ5-6人に絞る(ただし指導は一人から可能ですので、必要に応じご相談ください)。中堅リーダー層の育成においては、個別またはグループで解決課題を持つが、実行フェーズまでフォローするかは要相談
- 6ヶ月の場合、2週間に一度1日の研修日を儲け、その中で経営スキルのインプットと提案書作成の指導を行う。研修日と研修日の間には、研修生が各自自分の課題に関する情報収集・分析と資料作成を行うとともに、自身の経営者としての成長に関するコーチングを受ける
- 随時(2ヶ月に一度程度)、当該課題管掌役員との面談を儲け、プロジェクトの進捗報告と相談、および実行に向けた指導を受ける
- 実行フェーズになるといわゆる「研修」ではなくなるが、経営者としての継続的なスキルアップとリーダーとしての行動変容を担保するために、月1~2度の「ビジネスコーチング」を取り入れる